本論文は、医療データの時系列分析のために大規模な言語モデル(LLM)を活用して、患者記録(case reports)から経時的な臨床所見を抽出し、注釈をつけるパイプラインを提示します。 PubMed Open Access(PMOA)サブセットでは、2,139件の敗血症(Sepsis-3)患者記録を用いて時間の経過とともにテキスト時系列の束を構築し、I2B2/MIMIC-IVデータセットとの比較を通じてシステムの有効性を検証しました。 O1-previewおよびLlama 3.3 70B Instructモデルを使用して、高い臨床所見回復率(event match rate:〜0.75)と強力な時系列一致(concordance:〜0.93)を示しました。しかし、LLMの時間的再構成限界を示し、マルチモーダル統合による改善の可能性を提示します。