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AIに指示を出す一番簡単な方法

言語モデルとは、人間の脳の神経ネットワークを模倣して人工ニューラルネットワーク(Neural Network)を構築し、それをうまく構造化して特定のタスクに特化した「モデル」を作るものです。そしてこのモデルに何億から何兆ものテキストデータを入力して完成させます。もちろん人工ニューラルネットワークにいきなりデータを入れるだけでは言語モデルとは呼べません。これを意味のあるかたちで、意図通りに動作するように作り込んでこそ、私たちはそれを言語モデル、そしてデータ規模に応じて大規模言語モデル(Large Language Model)と呼びます。
赤いボックスにあるのは、人工知能を研究・開発されている方々が考えるべき領域で、ユーザーは一番右側の黒いボックスに注目すればよいです。
このようにして作られた言語モデルには、私たちは命令を出して希望する行動を引き出します。これを私たちは発音そのままでプロンプトと呼びます。これは実際、とても分かりやすく説明した言い方で、開発者がターミナルで何かを指示するときによく「コマンドプロンプト」を表示して行う、そこから来た言葉です(語源は同じです)。
これを工学的に設計するという意味でプロンプトエンジニアリング、徹底的に企画して入力するという意味でプロンプトデザインなどとも呼ばれます。個人的には、こうした呼び方はマーケティング用語に過ぎないと思っています。実際、今は過渡期的な側面が強く、呼び方も微妙に変わっています。それでも私は、最近もっとも頻繁に使われている「プロンプティング(Prompting)」という単語を使うことにします。結局すべて同じことで、AIに命令を出す方法なので、どんな呼び名でも意味が通じればいいのです。
私たちはこの42のドキュメントを読み、AIに命令を出す方法を学びます。もう少し正確に言えば、AIに自分が望むことをやらせる方法について語っていきます。釘をどこに打つかの原理や方法が分かれば、道具がハンマーであれ、シャベルであれ、石であれ関係ありません。つまり、命令の出し方をしっかり理解していれば、その命令を受けるのが誰であっても大して重要ではないのです。私たちは言語モデルがどう動くのかを理解し、効果的な命令方法を学びます。
幸いにも、今のところAIは少し手間をかけても怒ったり、人類を滅ぼそうという復讐心に燃えているわけではありません。だからこそ、私たちのやれることの幅はかなり広く、実験的(?)な質問も可能です。ツールにこだわらず、自分たちができることをやってみましょう。
毎回新しいモデルやツールが登場しても、これは変わる知識ではありません。この本を無料で公開した理由はとてもシンプルです。変なことにお金を使わず、そのお金でおいしいお肉やお酒、デザート、サラダ、コーヒーを楽しんだ方がずっと幸せだからです。そのお金は他のことに使ってください。
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