本論文では、大規模言語モデル(LLM)エージェントのリアル性向上のために検索拡張生成(RAG)を利用する過程で発生するあいまいなユーザークエリ、相反する情報、不正確な情報などの問題を同時に扱う新しい方法を紹介します。既存の研究が各問題を個別に解決したのとは異なり、本論文は、あいまいさ、誤った情報、ノイズを含む現実的なシナリオを模倣した新しいデータセットRAMDocsを提案し、LLMエージェント間のマルチラウンドディスカッションを通じて曖昧さを解消し、誤った情報とノイズを排除するマルチエージェントアプローチMADAM-RAGを提示します。実験の結果、MADAM-RAGは、AmbigDocsおよびFaithEvalデータセットの既存のRAG基準モデルよりもパフォーマンスを大幅に向上させましたが、特に証拠と誤った情報の不均衡がひどい場合に改善の余地があることを示しました。